![愛犬チロ](https://note.chumpeace.net/wp-content/uploads/2009/05/チロ.jpg)
今から17年ぐらい前のこと。。。
私の実家がある田舎に、二匹の犬が現れるようになった。
一匹は、まだ子犬で、よく似ていたのでたぶん親子だろう。
当時、実家にはチャムというオス犬がいた。
それと祖母があまり犬が好きではないのもあり
その二匹をうちでは飼うことが出来なった。
両親は「親子なら一緒がいいだろう」と
二匹を一緒に飼ってくれる場所を探していた。でも、なかなか見つからなかった。
その間、二匹は田舎を放浪していた。
そんなある日…実家の車庫に二匹がいた。
子犬は大けがをしてぐったりいた。
傷口はカマで切られたような傷だったらしい。
ほっとける訳が無い。
それを二匹は知っていたのだろうか。。。
この家なら助けてくれる…そう思ったのだろうか。
二匹を保護し、簡単な治療をした。
次の日まで持つかどうか…そのぐらいひどい傷に見えたそうだ。
次の日の朝、様子を見に行くと、子犬はケロッと元気になっていた。
父が「赤チンを塗ったら元気になった」とへらへら笑っていた。
深く物を考えない人だと、子供の頃から父のことを思っていた。
本当は、心配で仕方なかったけれど、父はそういう所を人に見せない。
そのことに気付いたのは、もっと後になってからだ。
![愛犬チロ](https://note.chumpeace.net/wp-content/uploads/2009/05/チロチビ.jpg)
窮地に追い込まれた時、本能はきっと光を探す大きな力を持つ。
救いを求めて来た犬たち。
「ここしかない」
我が子を助けたい母親犬の願い。
それを受け取った人間たち。
「もう犬は飼わない」と言っていた両親。
ものすごい犬好きという訳でもない。
自分たちの行いを美談として語ることもない。
私も捨てられた犬たちがガスで処分される現実も知らず、
ワンワンライブも初めていなかった頃。
ただ目の前にやって来た命を引き受けた。家族として迎え入れた。
「怪我して来たから、しょうがないわあ」と母も笑っていた。
その日から、母親犬は‘メイ’
子犬は‘チロ’になった。
つづく
*
上の写真は、成犬になったチロ。
下はチビです。
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