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生まれた時から一緒にいるお姉ちゃんが突然いなくなった。
チビは、いつも遠くを見ていた。
「どこにいるの?」
「いつ帰ってくるの?」
チロを待ち続けているように見えた。
一番甘えん坊さんで、まるまる太っていたチビが
大人しくなり、どんどん痩せていった。
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そんなチビに、「犬は犬」と言っていた父が変わっていった。
可愛がらなかったわけではないけれど、
父の中に明らかに見え始めた「いのちへの愛情や慈しみ」
チビもその父の愛情に答えるように、父にべったりになっていった。
夜も父と一緒に寝るようになった。
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父の顔も、チビの顔もどんどん変わって行き、
笑うのが苦手な父が笑うようになった。
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